宮木あや子作品をひと通り読んでみました。始まりは『マリみてが病んだ感じのが読みたい』という欲求から、『太陽の庭』『雨の塔』を読んだこと。ひと通り読む気になったのだから、面白いと思ったに違いないはずなのですが、数冊読んだあたりで感情移入できる登場人物が1人もいないことに気付きました。終始脳裏を渦巻く、あんたこの男のどこがいいの…?という疑問。そのうち、手の届く範囲に女がいても押し倒さない男がいると、それだけでいい人に思えてきます。そして濡れ場でいちいちドン引き。そのへんの描写がこの作者の持ち味なのでしょうけど、そこで引いといて、よくひと通り読む気になったものです。…つーか、あれはエロいの?直接的すぎてよくわかんない。
そんなこんなで、いちばん面白かったのは『セレモニー黒真珠』。でも何だかんだで『白蝶花』もよかった。今は『野良女』を読むかどうかちょっと悩んでいる。
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