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11巻収録51~55話。雑誌掲載時に書いたものです。

51『クローバー』 07年3月号 07/01/31

 だから、小説を書くなら晃さんが一番書きやすいのです。
 何だかノイズを彷彿とさせる話でした。魅入られそうだとかそういうわけではなく。辞書を引きたくなる台詞だという、ただそれだけの理由です。『形而上』をひいたはいいけど、それでもいまいちよくわからなくて首を傾げた懐かしい記憶。
 しかし、私にはどうしてもアテナさんの才能が、プリマ昇格に決定的な材料になり得るとは思えないのですが。歌うことはぶっちゃけ二の次なんじゃないかなぁ、と思うんですよ。アテナさん登場回のアリスの台詞がどうしても引っ掛かってて、それを踏まえれば、アテナさんは『歌以外は特別ではない』というふうに聞こえる。水先案内人にとって、歌は付加価値でしかないように思う。メインはあくまでも、舟を漕ぐ技術と観光案内。アテナさんがそういった面に関して特別であるという雰囲気は今までないのでー。気を抜けばドジっ子なアテナさんが、舟の上ではしっかりしていられるというのは、結局のところ努力でしかないんじゃないかなぁ、と思うんですが。どうなんでしょ。
 まあ、会社の方針も違うし、姫屋は老舗であるがゆえの信頼性を重んじる部分が大きそうなので。一番昇格試験が厳しそうなイメージ。
 あの表情を見ると、通り名の由来は本当にあの花びらなのかもしれません。……が、つまりは通り名=自分で付けるもの、ということになってしまいます。通り名って勝手に定着するものでしょ。誰が付けるというものでもないでしょ。自分で決めるものでは決してないと思うんですが。もし自分で付けるのが慣例だとすれば、アテナさんも自作なのかな。意味わかってて付けたのかな……。
 

52『海との結婚』 07年4月号 07/03/01

 ああ、何か聞いたことあるなぁ、そういう話。……もしや、琵琶湖開きに鍵を落とすのってこれのパクリか?
 最初の藍華の口調だと、てっきり指輪は自分で用意するものだと一瞬思ったんですが、結局はつまり、平たく言えば『買わせるもの』なんですね。あんまり気に入ったのをもらったら、海に投げるのが嫌になりません?投げる…。決してどっかの方言で言う『捨てる』の意味じゃないとはわかってるんですが、ダメだ、もうそうとしか思えなくなってきた。あれだけ大量の指輪、あとでさらったりするのでしょうか。
 ほかの面々はいいとして、気になるのはアリスです。今の時点で充分水先案内人として若いと言われているアリスにとって、海との結婚は今回が初めてだと思うんですよね。『父親からもらうのが一般的』なら、そのパパさんがくれそうな気がするんですけど…、いや、まあ、漫画だの小説だのにおいては、未成年キャラの保護者の存在って基本的に邪魔だから。気にするのは野暮ですか。
 というか、本当にそんなもんもらっちゃっていいんですかウッディーさん。部品が1個欠けても、ちゃんとエアバイクは飛びますか。予備くらいあるだろうけど。
 しかし、何で指輪って見ると意味もなくはめてみたくなるんでしょうね。電器屋の冷蔵庫を開けたくなる心理と同じなのでしょうか。で、高確率でなかなか抜けないというはめになるんですが、今回の灯里の場合、手袋の上にはまってしまっているのがちょっと特殊です。いや、かなり特殊です。もしかして手袋ごと外せば、楽に取れるんでは。
 

53『ケット・シー』 07年5月号 07/03/31

 いつの間にやら、原作のアリスも怪談好きっ子に。逆輸入というか、もしや読者のみならず、原作者本人まで何がどれの設定だったか混乱しているのではなかろうか。
 …というわけで、登場するたびに巨大化していた猫妖精。すでに牡牛どころじゃありませんが、グランマの身長の変化すら『伸縮自在』で片付けてしまう世界なんだから、妖精さんのサイズなんて気にした方が負け。私、完全敗北。そして久々に、そういや『近未来SFファンタジー』だったっけ、と何となく思い出しました。今となってはすっかりのんびりまったり癒やし系漫画ですが、最初は表現が『ヒーリング』だったんですよねぇ。どうでもいいですが、今『癒やし刑』って変換されましたよ。どないや。
 結局、猫妖精は灯里の味方だったということでしょうか。自分たちのいるべき世界と灯里がいるべき世界に線を引いて、灯里が必要以上に線を越えてしまうことを防いでいた。けど、そもそも灯里が猫たちの世界に片足突っ込んでしまったのは、灯里本人の体質もさることながら、アリア社長が導いてたところも少なからずあるわけでー。…アリア社長、実はワルですね?それとも、まだまだお子様の甘えんぼだから、大好きな人に自分の大好きな場所を見せたかったんでしょうか。
 

54『休日』 07年6月号 07/04/29

 中身が謎な小物入れって、たまに発見しますよね。そしてやっぱり、ちょっとドキドキしながら開けてみる。まあ、私の場合大したものは出てきませんが。入魂の折り紙作品とか。
 休日でも舟には乗っちゃうのな、とかいうことはともかく、帽子をかぶってるあたりがとても休日っぽいと思うのは私だけですか。髪を気にしたくないという気分の表れですよ。そういえば、近所にもそういうおばちゃんがいたっけ。いつも帽子をかぶっている理由は「髪を気にしなくていいから」。といっても、いかにもそんな理由っぽそうな帽子ではなく、全体的に見ても充分おしゃれさんなんですが。白髪染め回避だろうか。
 そんな灯里とは正反対に、アリア社長の格好の気合の入りようといったら、何なんですかこれは。灯里の小物入れとお揃い♪って、あなた一応紳士なんですから!
 ほほう、猫も鼻は冷たいんですか。犬の鼻も「うひゃっ」ってなりますけど。いつもざらざらの舌にばかり気を取られて、鼻なんて気にしたことなかったけど、今度猫を触る機会があったら鼻にも注目してみよう。
 ちなみに私は二度寝が苦手です。二度寝からの目覚めって気持ち悪いことこの上ないじゃないですか。基本的に寝起きは悪い方ですが、二度寝すると悪化するんですよね。けど、一度目が覚めても気が付かないまま再び寝入ってしまうという。
 

55『黄昏時』 07年7月号 07/05/31

 えっと、死亡フラグ?(いや、2階級特進なら、フラグどころじゃないんだけど)
 正直な話、アリスの操舵術の素晴らしさというのがいまいちわかってないので、何か違う感があるんですけども、それはまあ置いておくとして。ネオ・ヴェネツィアの水先案内人の歴史も、もうそろそろ長いようですしね。一度作られてきた伝統というものが壊されようとする時期が、いろんな分野であると思います。ほら、オレンジぷらねっとってわりと新しい会社でしょ。そういう新進の会社が、それなりに続いてきた伝統をぶち壊そうとするなんて、よく聞く話じゃないですか。そんなわけで、どーんとこんなことをやってみちゃったりしたんではないかと思います。つまり、アリス、会社に利用されてんじゃねぇ?…というのは、勘ぐりすぎでしょうか。話題になるし。のちのちまで語り継がれる話だろうし。
 試験内容は実質的に半人前昇格試験と変わらないようなので、これで判断してしまえるということは、一人前昇格試験の内容も似たようなものだということですかね。筆記もありそうだし、もっと違った試験内容だと思うんですが…、本当にこれだけで判断しちゃって大丈夫ですか。大丈夫だから認めたんだろうけど。何だかんだで相手が見知った相手だからの接客ということもあるだろうし、ずっと身近にいるわけでもない舟協会の権力者が一体どこまでアリスのことをわかってるのか疑問なところもある。協会のアテナさんへの信頼度が高いにしても、英断…、なのか?
 でもここで注目すべきは、彼女の成長を促した最も大きい要因である灯里と藍華の存在だと思います。協会も、見習いのアリスを認めて半人前の2人は無視ってことはないでしょう。話自体まとめに入ってるので、さて、どうなりますか。


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