事務所のパソコンを使用中、急にソースコードのようなものが表示されたあと、初めて見るエラーメッセージが。副ボスに報告したら「ソースコード…?」と、大変怪訝そうな顔をされてしまいました。通じないのかソースコード。いやそういうものか。私だってプログラミングなどさっぱりわからないけど、でも何となく『ソースコードっぽい』っていうのはわかるし、そう思っちゃった以上そうとしか表現できないし、じゃあソースコードとは何かを噛み砕いて説明できるかっていうとできないし、「…とにかく動かせません!」と押し切るしかないのでした。
エラーメッセージによると、使用ソフトを初期化せよとのことなのですが、となると私の約2時間分の作業が確実に飛びます。時間的にメーカーへ電話しても繋がらず、仕方なくあとの対応は別の人に任せて退勤しました。でもね、メーカーに連絡しても、多分「じゃあ初期化してください」って言われちゃうんじゃないかなぁ、と思うんですよ。初期化の方法なら知ってるので、即刻実行できるのですが…。2時間分の作業は飛ぶけど。誰でもできる簡単作業だから、時間に追われててんてこまいしなきゃいけないだけだけど。翌日おっかなびっくりで出勤したら、「何かよくわかんないけど直った」という、よくあるオチでした。メーカーもそう言っていたそうなので、副ボスが理解できなかったというわけではなく、本当に不明なのでしょう。データはまさかの無事。あいつ、保存せんでも覚えとるんやな…。
先日スマホデビューした父上が、操作がわからず説明書(シニア向け機種なので紙のが付属)を開いているのを見て大変まどろっこしい思いをしたものです。どう考えたって、現物をあちこち触って試してみる方が早いじゃないですか。本当に変えちゃまずいような設定は、設定変更する前にちゃんと確認メッセージが出てくるはずなので、別に恐れる必要などないと思うんです。ちょっと画面をスクロールしてみれば解決策が見えてくるというのに、何故そこで説明書を開く?いじくりまわしてわからなかったら、そこで初めてぐぐるんですよ!説明書?開く前に検索して大体解決するから、結局必要ない。
…ということがあって、自分ってもしかしてデジタルネイティブだったのかと、ふと思い至りました。イメージ的にはもっと下の世代を指すものだと思っていたのですが、まあ、これも検索してみます。年齢的な定義はいくつかあり、90年代以降とか80年代以降とかだそうなので、広めの範囲には入るようです。
でも、じゃあデジタルネイティブだからって『ソースコードっぽい』が普通に通じるかというと、もしかしたらそうじゃないのかもしれません。このサイト(の前身)を開設した頃は、ホームページ制作ソフトを使っていました。わお、久しぶりに聞きましたねそんな言葉。自分で言ってびっくりする。その後、メモ帳でHTMLの細部を手直しすることを覚え、ほぼ完全手打ちへと移行していきます。フリーのCGIプログラムをもらってきて設置することも試行錯誤の末に覚えましたが、当時小学生だからできたことであって、今からもし理解しようと思っても気力が出ないんじゃないかなぁ…。その過程のどこかで、ソースコードという言葉と、それっぽいビジュアルを覚えたのでしょう。
そんな記憶をあれこれ掘り返す時、必ず思い出すのが15年くらい前にヤフーで『手芸』と検索した時のことです。出てくる検索結果が、のきなみお笑いに関連したページばかり。どうやら『若手芸人』が引っかかっているらしく、求める手芸に関連したページなど一切ありません。今はもちろん、手芸関連のページばかりずらりと見せてくれますが、あの頃にきちんと自分が求めるものに辿り着くためには、今とは比べ物にならなくらいの工夫が必要だったように思います。検索ワードを足したり引いたり。『もしかして』なんて察してくれませんからね。一文字間違えたら迷子ですよ。誤字でも検索できるように、HTMLの中にコメントタグで各種誤変換を仕込んだものですよ。こういうのを今の小学生ができるのだろうか?できないというか、そもそも必要ない。私も彼らもデジタルネイティブかもしれない。けど、何かちょっと隔たりはある気がします。
さて、マジでデジタルネイティブな従姪ですが。ご機嫌がちょっと斜めになった時、「パパー」と言うのですかさずスマホでパパの写真を見せてみたら、にこにこし始めまして。これはいける、と思ってしばらく写真をあれこれ見せていたら、しまいには慣れた手つきで自分でスワイプし始めるじゃないですか。今の子はそういうものだと話には聞くけど、実際やっているのを見ると驚かざるをえません。そうだよね、君たちが生まれた頃、両親の携帯はすでにスマホだったよね…。
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