てこのぴかり美化もなかなかのものですが、逆も同じでしたか。人は結局、自分にはないものを求めてしまうものですからね。
私も人見知りですが、このパターンは別に平気です。人は溢れていますが、団体行動を求められないならそれでいいのです。マイペースを崩すと疲れるため、いっそ気の知れた同行者すらいない方が楽かもしれません。むしろ猛スピードでぎゅんぎゅん進めてしまうので、変なところで無駄な体力を使ってしまい、持久走に辿り着くあたりで力尽きますねきっと。…ということは、やっぱり同行者必要かも。適度にブレーキかけてくれるペースメーカーみたいな人。
てこは『自分はダメ』という先入観でわざわざ実力を殺いでいる上、要領が悪いのが難点なんですよね。緊張しすぎというか、入りすぎた力をうまく抜ければ、もっといろんなことを上手にできるはず。ナビゲーションの時みたいに、できなかったことがひとつできるようになったら、次はまた別の何か、関連性はなくても新しい何かができるかもしれない、という地道な成長を今後していくのでしょうけども。ピーマンが食べられたから、ひとりでお留守番ができる、みたいな。
最後尾からスタートするにしたって、それはちょっとやりすぎじゃないかな…。いっそハンデですよそれ。ラストでごぼう抜きできても、周回遅れになる恐れがあります。姉ちゃんは序盤から猛ダッシュして最後までダッシュし続けて、終わったあとしばらく倒れ込んでそう。
てこは慎重なので、宿題を少しずつ確実に片付けていくというのはわかりやすい。一方のぴかりの溜め込みようは何故でしょう。成績は悪くない、一気に片付けるのが可能だとわかってるからつい溜め込む、というわけではなさそうなんですが。夏休み中はほかにしたいことがたくさんあり過ぎて、宿題は後回しになっちゃうってことでしょうか。もしかして日頃からそうだから、効率的に勉強できる術が身に付いているのかも。時間はしたいことのためにたっぷり使う、しなければいけないことは短時間で済ませる、かな。だからって早めに終わらせているわけではないあたりがご愛嬌。
35箇所かぁ。正確さが必要とされるなら人に測ってもらうべき、服は脱ぐべきなので、3人の行動は丸ごと2ページ分無駄ということに…。しかし何が問題って、きっちり測ってジャストサイズを作ったところで、彼女らはまだ成長期を脱していないということだと思うんですが、もちろん真斗はそのへんもわかってそそのかしてますよね?今は作るタイミングじゃないんじゃないかなぁ。もっとも、個人差はあれど女の体型など流動的すぎるので、作るタイミングなどもはや存在しないという気もします。オーダーメイドでなくても潜れるんだから、極端な体型でないなら結局そんなに厳密でなくてもいいのかもしれませんが。え、じゃあ何のためのオーダーメイド?…あれ?
感傷に浸る弟君の女子との温度差がいいんだけど、でもちょっと前は新しいライトについて饒舌に語ってましたよね。新しいものは嬉しい、でも古いものにも愛着がある、それで片付かないわけですね。でも明らかなゴミはちゃんと捨てような。
ぴかりは絶対に穴場を知っている。自分だけのとっておきの観賞スポットを知っているに違いない!と思ったんですが、まさかの有料席でした…。何だろう、頑張って確保したのはわかるんだけど、別に自分が代金請求されたわけでもないんだけど、よくわからない期待を裏切られた感があります。ちょっと遠いけど、ここなら人もいないし、ひとりじめできるんだよ!的な展開を予想してたんですが…、まあ、いつもそればっかりもアレですしね。ぴかりも人の子。
ああいうのは、花火を観るのと雰囲気を楽しむのは別だと思っています。お祭を楽しみたいなら混雑も必須要素。人込みをかきわけ、友達とはぐれつつ、苦労して目的のものを手に入れるみたいな、その瞬間は「もうやだ!」って思うようなことをするのが正しいあり方だと思っています。終わってから「アレすごかったよねー」って笑うのが正解なんですよ。いや私はやりたくありませんが。真斗もその口でしょう。
姉ちゃんが浴衣を着ないのはあれですよね。胸ですよね。甚平の方が楽っていうか、浴衣なんて来たら前身頃だけ持ち上がっちゃって裾が斜めになるんだろうそうだろう。ウエストにタオルを巻こうにも一体何枚必要なんだみたいなことになるし、相当手馴れた人に着付けてもらわないと綺麗に着られないだろうし、そりゃ快適な着心地にはなりようがありません。しかし現実にこのくらいの年齢で甚平着てるとガラ悪く見えますよね。何故なんでしょうアレ。弟君なんてヘアピン付きなので、更にちょっと近付きたくない感じです。
あああ、わかる。『できる!』と『いや無理…』と、ぐるっぐる回りまくるんですよね!あんまり無茶なことはしないし、そもそも気が小さくて消極的であるがために無理だと決め付ける傾向が強いため、実際何かやって本当に無理だったことってあんまりないんですが。
そういえば、小中学生の頃はしょっちゅう夢の中で迷子になりました。特に校舎の中で。あと飛び降りる夢も多かったような。いつからかぱったりと見なくなりましたが。その頃も今も、あまり夢を見ることがないのは同じですが、夢を記憶して起きた朝は大抵だるい。不毛な夢ばっかり見るからかなぁ。そう考えると、『できた!』は決して夢なんかじゃないですね。
しかし夜の旅館内をためらいなく1人でうろうろできるあたり、結構怖いもの知らずですよねてこさん。寝ぼけてるからでしょうか。そして一体どこまで買いに出掛ける気だ。館内に自販機くらいあるでしょうよ。それとも、館内で探してたけど迷って結局外に出ちゃったのか。真斗があそこにいたということは、外に出てすぐのところにでもあるのか。海辺を寝ぼけて歩くのは危ないなぁ、という発想をしてしまうのは、やっぱり結局相変わらず海が怖いからです。
ところでちゃ顧問が若干アリア社長化してきてるのは気のせいでしょうか?顔のパーツ以外が近くなってきてる気がします。もとからこんなんだったっけ。
ですよね、海怖いですよねっ!まあ、私は夜の屋外全般が怖いので、日が暮れれば陸上すら怖いんですけど。いや、変質者・野生動物・非科学的存在、いずれもいかにも出そうな立地(というか痴漢と猪・狐・狸・イタチetc.は本当に出る)に住んでるので…。
天野作品は夏・夜・弱気になる10代後半が素晴らしいと思っています。というわけで今回は、なんて見事な三拍子。でも真夏の暑苦しい時に読みたかったかも。その時期にまた読めばいいだけのことではあるんですが、ぴかりじゃないけど、先がわからない状態で読みたかったというか。
しばらくタイトルの意味がわからなかったため、一体どこに行き着く話なのかと。ぴかりの「てこもやってみる?」も、あからさまに怖がらせてからかってるし。怪談ネタはついこのあいだやったばかりですよ、と思ったらそんなの全然無関係でした。で、夜潜るメリットは?と思ったら、色ですかー。海の生き物たちは迷惑してそうだけど、まあ確かに興味はそそられます。怖いけど。私も怖いものは多いし、基本消極的ではありますが、『この人と一緒だったら大丈夫かも』と思った人がそばにいれば、何でもできるような気になる瞬間はあります。そこで起きる問題は、最終的に最も怖いのはその人本人かもしれない、ということです。まさに神田川の歌詞。あるいは、その人がそばにいなくなることへの恐怖。物語の終盤では、てこはそれも乗り越えるのでしょうか。
用意のいい弟君。甘いものって。女の子みたいだなあんた。姉ちゃんの教育の賜物かと思いきや、そうでもなさそうかな。しかし、新たに手に入れたアイテムのスペックをすらすらっと述べるあたりは男子っぽい。このあいだ一眼レフカメラの女性向けカタログを見てたら、スペック一覧が載ってなくて我が目を疑いました。確かにそんなの見てもわけわかんない、って層向けに作られた感じのカタログだけどさ、それは最低限必要な情報なんじゃないの?